「専任の取引士」とは？

宅地建物取引士（以下「宅建士」）とは、宅地建物取引士資格試験に合格後、取引士資格登録取引士証の交付を受けている方をいいます。

取引士証の有効期間は５年間です。取引士証の有効期間が切れている場合は、取引士として認められません。

取引士には、事務所ごとに専任の状態で設置しなければならない専任の取引士と、それ以外の一般の取引士とがあります。どちらも、重要事項説明等の取引士としての業務内容は同じですが、専任の取引士は業務に従事する状態が事務所ごとに「専任」でなければならなりません。

「常勤性」と「専従性」の二つの要件を充たさなければなりません。

①当該事務所に常勤して、②専ら宅建業の業務に従事することが必要です。

「専任」にあたらない場合

（東京都の場合であり、他の道府県では認められる可能性があるものも含まれております。）

• 他の法人の代表取締役、代表者又は常勤役員を兼任したり、会社員、公務員のように他の職業に従事している場合
• 他の個人業を営んでいたり、社会通念上における営業時間に宅建業者の事務所に勤務することができない状態にある場合
• 通常の通勤が不可能な場所に住んでいる場合

また、申請会社の監査役は、当該申請会社での専任の取引士に就任することはできません。

宅建業法では、宅建業者に宅地建物の取引に関する専門家としての役割を十分に果たさせるため、その事務所等に一定数以上の成年者である専任の取引士を設置することを義務付けています。

この「一定数」は、国土交通省令で定められており、一つの事務所において「宅地建物取引業に従事する者」５名に１名以上の割合とし、契約の申し込みの受理や契約を締結をする案内所等では少なくとも１名以上の専任の取引士の設置を義務付けられています。（業法第５０条第２項）

「宅地建物取引業に従事する者」とは

• 代表者（複数の場合は全員）
• 営業に従事する者
• 常勤の役員
• 宅建業に係る一般管理部門に所属する者（総務・経理担当者等）
• 補助的な事務に従事する者

専任の取引士の数が不足した場合

専任の取引士の数が不足した場合は、２週間以内に補充等必要な措置をとらなければなりません。